海洋ゴミ楽器大図鑑

 


プラチックギター


 ゴミンゾクでは初のコード(和音)を鳴らせる楽器。

そのボディや弦など

ほとんどのパーツがプラスチックで出来ていて

クラシックギターを参考に制作したので

プラチックギターと名付けました。

 

どんな音が出るの?



主な材料

 

・漂着ブイ(2個)

・ペットボトルのキャップ(約160個)

・釣り糸(6種類)

・自転車のスポーク

・歯ブラシの柄(2個)

・流木(製材されたもの)

・シーグラス

・アクリル板

 

 



制作風景


 まずは漂着ブイ2つを輪切りにした後に

2つのブイをドッキングさせて胴を作ります。

流木を加工してネック(棹)になるパーツを作ったら

胴に穴を空け、しっかりと固定されるか確認します。

 

 


 次は、ギターの表面版を作ります。

ペットボトルのキャップはポリプロピレン(PP)というプラスチックで出来ていて

ホットプレート等で熱を加えると粘土状になるので

こねて胴に合うサイズの板を作り、胴と接着します。

 

 


ナットには、胴に使った高密度ポリエチレン(HDPE)製のブイの端材した。

作成するギターの弦の全長を決定したら

フレットの位置を計算式から割り出して、ネックに張り付けていきます。

 

 


 市販のギターのペグをネックに取り付けて胴に固定したら、

次は弦を止めるブリッジの位置を割り出して表面版に固定します。

ブリッジには歯ブラシの柄と、流木を採用しました。

 

 


弦には日本各地の海から拾ってきた、様々な太さの釣り糸を使用しています。

低音弦にはマグロなど大型の魚を釣るための釣り糸を。(西表島・石川県の砂浜など)

高音弦には小型の魚を釣るための釣り糸を採用しました。(愛知県の河川敷など)

弦を張ったら、最後に表面版にサウンドホールを空けて完成です!

 

 

とにかくギターを作ってみて思ったのは

ピアノ等の楽器もそうですが、

コード(和音)が演奏出来る事により

ゴミンゾクとして演奏できる楽曲の幅が

圧倒的に広がった事でした。

 

多くの民族楽器は、その楽器独特のクセがあり

音色を少し出すだけで

その国や民族を連想させてしまうものが多いですが

 

ギターは、その形を多少変えながらも

世界中の民族音楽をはじめ

あらゆるジャンルの音楽に使われています。

作ってみる事で

これほどまでに世界中に普及している理由が

少しわかったような気がした今日この頃でした。